こんにちは、
うめぴぃゴーゴー(@umephy55DC)です。
はじめてメインとして担当したバーゲン広告コンペのお話です。
ユニークな試みをしたバーゲン広告のコンペがありました。
それは楽あれば苦も多くあるお仕事でした(^。^)
(2004年の仕事)
周年記念のバーゲン広告
良くも悪くも悩ましい経験になりました。
35周年を迎えるアニバーサリーフェアの目玉として「有名俳優と共演してバーゲンポスターに出演しよう」という企画がありました。それを受けてウインターバーゲンのコンペオリエンがありました。
俳優と一般女性を使ってバーゲン告知の表現を提案する事がミッションです。
今回のコンペ決定案を基に一般女性を募集。公開オーディションにて共演女性が決定します。
採用される女性はシンデレラガールにですね。
一般女性のため複雑な演技は難しいと考えて企画を考えます。
2人の演出方法も大事ですが、バーゲンの醍醐味も上手く表現しないと広告意図が伝わりません。
中々難しい課題ですね。
テーマを絞る
バーゲン広告で俳優と共演できるので、一般女性からシンデレラに変わるようなもの。
シンデレラガールですね。
シンデレラガールは無名から、突然有名になった女性という事です。
バーゲンは新しい服で自分を変化できる機会。しかも安くで。
新しく生まれ変わる(新しい服を着る)という年始めのバーゲン意図ともマッチします。
ここを上手く結びつけると異質で独自の表現ができると考えました(^.^)
お〜、上手くまとまった(^.^)
↓ブレスト中に出てきた企画の一部です。
バーゲンのメリットをメインにしながら、2人を上手く演出していきます。
以前にクライアントとの雑談を思い出しました。
「どこの会社も、まじめな提案が多いのは何故かな」
「もっとチャレンジして欲しいな」
プレゼンテーション
できればチャレンジ案だけ提案したかったのですが、年明け一番のバーゲンなので提案の中には正月感や干支なども取り入れました。
下記は提案した3案です。
そしてコンペ結果は「なりたい私」案に決定。
なりたい私。選ばれた女性と初売りバーゲンで購入した女性の気分をシナジーで表現した案です。
初めて担当したバーゲンコンペが決定しました。
モザイク案は受けがよかったのですが電車の審査コードに引っ掛かる可能性が高いとの事です。モザイクの部分が痴漢を誘発する恐れがあるという事なのですね。裸にしたのが良くなかったですね。
クライアントからの要望があります。
・グラフィックは展開案ができないか。
・CMはグラフィックと連動性がないので再提案。
展開案は買い物行動を促すイメージを追加することにしました。
再提案の提出資料の一部です。
予算を考えて白ホリでのバリエーションを考案。
ポスターも3種類制作することになりましたが印刷費を含み少し予算を追加していただけました(^.^)
予算管理は大事です。
ここで嵐が巻き起こった事件も書きますね。
自分はグラフィック担当で、CMは別の担当がいます。
うめぴぃは、グラフィックとコンセプトをメインで担当しました。
CMは別の担当者なので再提案のコンテは伏せますが、ムービーの動きで大変でした。
重いですが軽く語ります。
CMの再提案時の費用だけでほぼ全予算を使っていたのですね。
その上小道具の予算が含まれていない状況。
ブロデューザーからは「俳優に変なスタイリストは付けられない、衣装はオリジナルで作る」と有名なスタッフを手配されています。グラフィック費用は完全に無視されている状態なのですね(T . T)
言われている事はわかるのですが、35周年を運営するイベント会社が俳優の費用も含めて運営してくれています。費用が高くならないようヘアメイク・スタイリストは関西でお任せできるように交渉しています。女性モデルは一般から公募するので出演料はいりません。
ここまで配慮しながらの企画なのに、予算をCMで取ってしまって圧迫しまくり。
社内スタッフが丸投げしていることはわかるのですが、予算までとは。外部スタッフのいい作品を作りたいという気持ちは分かりますが、決まった予算内でベストを尽くしてほしい。
カンプのクオリティを落とさずお願いされているため、ビジュアルを変更するとチープになります。
クライアントは全てうめぴぃに委ねるとの事。
大きなスタジオを確保してCMとグラフィックを同時に撮影する話をしますが、このスタジオは小さいのでCMの撮影は難しいと言われます。
クライアントにお願いして、小道具を商業施設の店舗で借りる事にしました。
メインビジュアルで使う小物は材料費のみでスタイリストに頼みました
CMの撮影は施設の店舗を借りて深夜撮影する事にしました。
そしてスタジオ費をグラフィックのみで短時間で安く押さえます。
リストを作って各施設の店舗にお願いに走ります。営業と2人であっちこっち駆け回ります。
すみません、お願いしますの連呼です(T-T)
あとはグラフィック予算です。カメラフィ・レタッチなどを外すと制作会社に支払う金額がほとんど残りません。んんんん‥‥となっていました‥‥、
そこを、グラフィックの制作会社が、「お金よりもいい物を作りましょう」と言っていただいたんですね。残った金額でいいです。と言って頂いたんです。涙)感謝しかありません。
最後はいい仕事になりました
グラフィックの撮影が終わった後にクライアントが「ありがとう」といって握手を求められたのは今も忘れません。
はじめて勝利したバーゲンコンペの進行は散々でした。
しかし、この経験値は今後に繋がります(^ ^)。
苦あれば楽ありですね。
その苦労はクライアント・制作会社との深い関係を築く事になります。クライアントとの信頼関係がとても良好になり、長い付き合いが始まった記念すべき最初の作品でもあるのです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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